【展示会】2015 国際ロボット展 (iREX 2015) 産業用ロボットゾーン編(後半)

投稿日:2015年12月7日
最終更新日:2018年10月25日

前回に引き続き、12/5に行ってきた国際ロボット展のレポート。前回に引き続いて、産業ロボットゾーンの展示を紹介していく。
※以下の写真は、許可を取った上で撮影したものです。

吉野川電線株式会社

通常のケーブルよりも耐久性が良い、USB3.0のロボットケーブルの展示。

ロボットに関しては素人なもので、そもそもこういうケーブルが使用されているってこと自体知らなかった(笑)たしかに、頻繁に動きを繰り返す稼働部のケーブルがすぐにヘタったら困る。耐久試験の結果が数値や表でなく、アイパターンで表示されているのがわかりやすかった。ケーブルの展示ってなかなか人の目を引くのが難しいと思うが、カメラを使ってデモをしたり、色々と工夫しているのが印象的だった。ブースを去ろうとすると、受付に箱入りのうどんが・・・何故うどん?と思ったが、香川県の会社だからか(笑)おそらく取引先等に配る用のものだったと思われる。

東芝機械株式会社

タブレットとAR技術の合わせ技で、産業ロボットのバッテリー交換などの方法を、タブレットをかざすことでアニメーションで表示してくれる技術の展示。

AR画面での操作指示は非常にわかりやすかった。実際に現場で機器のメンテナンスの手順書がわかりづらい、という声が多いらしいので、これがあれば誰でも作業できそう。ただ、機器のアニメーションを作成するのは結構時間がかかるようなので、実用される際はもう少し簡素化されるのかなぁと思った。(対象部分に色つけてテキストだけ表示するとか?)

川崎重工業

「IoT」の表示にひかれて寄ってみたブース。K-COMMITという、産業用ロボットの遠隔監視システムの展示だった。

仕組みとしては、各稼働部の電流値をネットワーク経由で監視することで、値が異常なとき、故障の予兆を早めに検知できるというシステム。聞きそびれたが、ビジネスとしては年何円で管理サポートって感じで儲けを出すビジネスなんだろうか。CEATECでは腐るほどIoTという言葉を目にしましたが、国際ロボット展ではこのブース以外、あまり見かけなかった。

株式会社ヒロテック

こちらは自動車部品を、観る(ビジョン)、測る(レーザ)、探る(力覚)という3つの方法で検査し、安定した検査を実現する外観検査システム。

第一に、2Dのビジョンセンサで、溶接や部品抜けが無いかを確認する。第二に、レーザセンサで取り付けられた部品の寸法等に誤りが無いかを確認。第三に、力覚センサで穴位置などがズレていないか確認する。一般的にはビジョンセンサのみの確認が多いらしいが、このように3つの観点でチェックすることにより、安定した検査が可能になる、とのこと。

ABB

ABBはスイスの電力機器・オートメーションの大手メーカー。人間と協調して作業する双腕ロボットの展示が注目を集めていた。


「人と協調して作業する」という展示はいくつかのメーカーで見たが、実際に人と一緒に作業するデモをしている会社はここだけだったように思える。人と接触した場合は動作を停止する。停止した後はタブレットのコントローラーで簡単にリスタートをかけることができる。ただ、実際に接触して止まる動作をやらせてもらったが、結構力がかからないと止まらないように感じて少し怖かった・・・まぁ、問題ない範囲の力で止まるように計算されてると思うし、そこは多分調整もできるのかなと思う。あと、個人的には今回のロボット展で見てきたロボットアームの中で、デザインは一番カッコイイと感じた(笑)カラーリングやアームの丸みを帯びたフォルムが良い。

セイコーエプソン?

こちらは、複数種類のコネクタを自動で挿抜できるシステム。

アーム自体はセイコーエプソン製だったが、システムをつくったのは違う会社だったかな・・・?ちょっと記憶が曖昧。(すみません)一般的に使われるケーブルは大体挿せるようで、HDMIやLANケーブル、挿入後にひねり動作が必要なBNCケーブルも自動で挿入できる。放送業界ではBNCケーブルを扱うことが多いが、数百本挿さないといけない現場もある。こういう技術が上手く活かせたら接続ミスの防止や、接続作業の簡易化ができるかなぁとか少し妄想した。まぁ実際には最初にケーブルの位置を教えてやらないといけないし、大量に同じ接続を繰り返す用途を想定しているので、接続が頻繁に変わるような場合に応用するのは難しそうだが…

明日はサービスロボットゾーンのレポートを書きたいと思う。

2015/12/8追記
続きアップしました


投稿者: wakky

映画と旅行が大好きなエンジニア。お酒、ゲーム、読書も好き。

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